彼女達の目線

中学生はよく「彼氏いる？」と聞いてくる。
そしていないとわかると、次に「好きな人いる？」
私はそういう質問に素直に答えることにしている。
ーいるよー
たいていの場合、次の言葉は決まっているようだ。
「こくらへんの？」
今日もそう聞かれた。
ーそうやねえー
「なんの人？どこの人？」
ー友達だよー
「それで満足なん？誰かにとられるかもしれんで？」

彼女達は、彼女達なりの恋愛をしている。
大人から見ておかしな考え方だったり。
突拍子のない行動だったりもするが。

彼女達から率直な質問をされる度考える。
ーつきあうって、何だろうね？−

最低の時よりも。
いくぶんか楽になると。
それはそれでいいことなのに。
また自分を問い詰めたくなる。
ー逃げてるんじゃない？−
ーちゃんと考えてる？−

そんな私の作品には。
いつも追いつめられる場面が投影されている、と。
今日友達に指摘された。

自分本位な欲望をさらりと話せる彼女達。
実はその方が健康で、自然で。
理屈こねて大人ぶっている私たちの方が。
不健康で、不自然で。
弱い人間なのかもしれないね。